よもやま記 > 丹生の滝

 丹生の滝 (にうのたき)
 和歌山県九度山町丹生川(国道371号線沿い)
街道沿の名所旧跡
 


玉川林道顕彰碑
玉川林道顕彰碑

丹生の滝
丹生の滝


丹生の滝


丹生の滝

丹生明神像(影向明神)
丹生明神 金剛峯寺
丹生の滝

丹生(にう)の滝 (和歌山県名勝)
 橋本市から高野山へと向う国道371号線玉川林道の途中に、丹生の滝があります。玉川峡とも呼ばれる丹生川(にうがわ)の支流の滝となりますが、総落差25メートルとも言われる比較的大きな滝であるとから県の名勝に指定されています(写真の滝自体の落差は10メートル程)。
 丹生の滝へのアプローチは、林道脇に建つ林道顕彰碑(写真左)の横からおよそ5分ほど下ると、左手に丹生川の渓谷が眼下にせまってきます。と同時に右手下方から滝の轟音が耳に入ってきます。おそるおそる滝壺まで近づきますと、凄まじい水の力と飛沫、それに伴う高湿度の冷風、そして、鬱蒼(うっそう)とした滝周辺の慣れない感覚が全身を覆います。

丹生の滝と丹生明神
 丹生の滝の名前が、本流の丹生川から付けられたのかと単純に考えていましたが、どうも違ったようです。昔、この滝に丹生明神(写真)が現われた(鎮座)のだそうです。天保10年(1839)完成の『紀伊続風土記』には次のように記されています。
「村の東にあり 高さ三丈許(約9メートル) 直下して奇観なり 此所丹生明神暫鎮座ありし 故丹生瀧といふとそ」
 現在、滝の正面に位置する一段高い場所には小祠(ほこら)があって、おそらく丹生明神がお祀りされているのでしょう。聞くところよりますと、昔は雨乞いの場所でもあったそうです。古くから神聖な場所、神聖な滝であったことがわかります。

滝の上段
 また、丹生の滝の特徴は、流れ落ちる上の段へと簡単に行くことができ、川の水が下り落ちる瞬間を上からのぞき込むという醍醐味も味わえます。さらに上流は流れの緩やかな場所となり、小さな滝に大きな淵(ふち)(写真下)があって、丹生の滝の荒々しさとは正反対の趣があります。そのためか、この周辺で食事などをとった形跡が多々見られます。ここには墓石である五輪塔の一部と思われる角石も転がっていました。丹生の滝では、修行者が滝行をしたとも言われています。食事後にゴミを捨てて帰るといった行為などは、特に慎むべきかと思われます。
 玉川峡は昭和33年4月1日、和歌山県の名勝に指定されており、九度山町が管理しています。「丹生の滝」も名勝の一部ということになります。
上方の滝
滝の上段の淵

2005.3.6
よもやま記 > 丹生の滝