普賢菩薩(ふげんぼさつ)
普賞菩薩は、釈迦如来の慈悲行を象徴する仏として、智恵を受けもつ文殊菩薩とともに
釈迦如来の脇侍として配されることの多い仏です。
単独で祀られる像には、法華経を守る仏として、合掌して白象に乗る姿で表される像を多く
見ることができます。
普覧菩薩は、六波羅蜜(菩薩の修すべき六種の行)のうち、心の安定を修する行の禅定を
つかさどる仏であるとされ、また、普賢菩薩の「普」は遍(あまねく)一切をさし、
「賢」は最妙の善をさすといわれ、一切にわたる最もすぐれた善を説く菩薩で、密教の大日如来
と徳を表現する金剛サッタと同体異名ともされています。
さらに、この菩薩が発展して密教の仏して表現される仏に普賢延命菩薩があります。
普賢延命菩薩は、一身四頭(三頭)の白象に騎乗され、二臂(ひ)もしくは二十臂の手には
印や仏具などをもっています。その名のとおり、寿命をのばす御利益のある延命像とされ、
また福徳を与える仏であるとされたことから、一段と世の中に普賢信仰が広まりました。
胎蔵曼荼羅の中台八葉院東南に四菩薩の一尊として描かれるとともに文殊院にも表されています。
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